伝統芸能で二世というか世襲の方々はそれぞれなりに時代に即した仕事をしてきているが、いわゆる二世タレントさんたちは親を超えられたのかというと、そうでもないように思う。
俳優の二世で成功したのって北大路欣也(市川右太衛門の二世)とか田村三兄弟(阪東妻三郎の二世)、船越英一郎、中村梅雀くらいではないかと思う。
その後の平成以後の世代で成功している二世を思いつかない。
若手俳優でそこそこ名を知られている人たちは、みな自分の力で切り開いた人たちで、同年代の二世タレントは大して知られていない。
スポーツでも親と違う競技で成功した例はないわけではないが、やはり親の名前のほうが大きいように思う。
わかりやすい例で言えば長嶋一茂。野球では父親ほどのインパクトはなかった。
その後タレントとしてはそれなりの成功はしている。
落語では桂米朝の二世の桂米團治。芸風が全く違っており、比較するのもはばかられるように思う。
米團治は落語家としては成功している方だとは思うけど、落語研究では父親の足元にも及ばない。
父の名を継いだ桂春蝶も芸風が違いすぎて比較というより個性の違いになってきている。
二世として親と同じジャンルで親以上に名を成した人は稀有なんだろうな。