音楽、芸能などは基本的にその人の芸と人となりとは別物なんだろうと思う。
でもやはり人となりに引っかかる部分があれば積極的にその人の芸のためにお金や時間を割こうとは思わない。
とあるミュージシャンが原発事故の後にそれを皮肉った歌を「そっくりさん」がyoutubeに上げた時に、そのミュージシャンのファンとして知られる売上も歌詞の内容も楽曲も優等生なバンドの中心人物が「そっくりさんが歌った皮肉った歌は嫌い」と言ったのを見て、ああこの人は表現に携わる仕事をしているのに自らが炭鉱のカナリヤたらんとする気概がないのなだと失望した。
以来そのバンドの曲は聞かなくなった。
とある落語家が政治的に残念なことをtwitterで発言。
落語家の二世なんでぼんぼん特有のやさしい芸風が影響してか女性を演じるといい感じだった。嫌いな芸風ではない。だけどあまりにも残念な政治的発言に失望し、この人の高座には足を運ぶことはないだろうと思った。
こういう風に気に入らないことがあれば切っていくスタイルは趣味嗜好の幅を狭めるのかもしれない。そんなの気にせず芸は芸として楽しんだらいいのではないかとも思う。でもやっぱりどこかで引っかかるのと、趣味に割く僅かな費用と時間がもったいないと言う気持ちで距離をおいてしまう。
やはり心から楽しめるほうが費用対効果もいいだろうと思う。
だから不器用でも「こいつはダメ」と思ったら趣味嗜好の食指は動かない。