ものすごく小さな話だけど言っておいたほうがいいと思うこと
pixiv執行役員によるトランスジェンダーへのセクハラ、SOGIハラ、パワハラの三段重ねが話題になっているので、わたしのものすごく小さい話を。
ちなみにあまりにひどい三段重ねの内容はこちら。
このようなひどい事例からすればわたしの経験など屁でもないかもしれないけど、いい機会なので声を上げておく。
時は1999年だっと思う。
当時わたしは某所で女装を中心としたオープンなイベントをやっていた。
イベント当日は午後くらいからシャワーを浴びてメイクをして会場に出向き、買い出しに行く。
その日も買い出しに行こうと手伝ってくれる人(ネイティブ男性)と二人で会場を出た辺りで女装が珍しかったのかネイティブ女性に声をかけられた。
応対しているといきなり胸(ウレタンスポンジ)を掴まれた。
わたしが驚いたら女性は何の悪気もない表情と口調で「胸の硬さを確かめたかった」と言い放った。
わたしが怒っていたのを見計らって手伝いの人がその場をとりなしてそそくさと買い出しへ向かった。
事の顛末としてはこれだけ。
問題点はネイティブ女性もトランスジェンダーに対してセクハラを平然と働くケースがあるということ。
さらに言えばトランスジェンダーはネイティブ女性よりも劣っている存在なのでハラスメントを働いても問題ないと判断されたのではないかという疑念が今も渦巻いている。
時は経ちトランスジェンダーを取り巻く状況が変わってきているとはいえ、一方でTERFのようなトランスジェンダー排除言説が幅を利かせたりしている。
わたしの女装に対するスタンスがノンパスというのもあって、さらに低く見積もられた可能性はあるにしても、男性>女性>トランスジェンダーというヒエラルキーの構図は変わっていない、もしくは再強化されつつあるように思うことが多い。
ノンパス女装というストロングスタイル故に様々ないいこと、悪いことに遭遇してきたけど、この一件だけはいまだにわたしの心の中でぐるぐると渦巻いている。
いい機会なのでここで一回声を上げておくことにした。
だからといってわたしの中のわだかまりが成仏するわけではない。